FXで用いる購買力平価説とは

FXの分析のために用いられる分析方法の一つが購買力平価説です。これは物価を元にして為替レートを分析する方法だと言えるでしょう。例えば、ドル円レートが1ドル=120円の時に、ある商品の日本での価格が120円で販売されていれば、アメリカでは1ドルで販売されると考えるのは自然なことでしょう。ここでは輸送コストなどは無視することとします。

しかし、この商品がアメリカで2ドルで販売されている場合を考えてみましょう。この場合、日本で120円を出して購入し、すぐにアメリカに持って行って2ドルで売れば、売値は円換算で240円になりますから、120円の利益を得ることができます。このとき、ドルを日本円に交換しなければなりませんから、ドルを売って日本円を買うという取引が行われます。それによって円高圧力がかかるのです。

これが大量に行われれば円高になり、1ドル=60円のところで落ち着くことになります。FXでの購買力平価説は、だいたいこのようなものです。実際に一つの商品だけで計算をすることはできませんから、物価全体を考えて計算をすることになります。具体的には消費者物価指数(CPI)や、生産者物価指数(PPI)などを用いることが多いです。

購買力平価説は「説」とついているくらいで、実際には使えないものだと言われることもありますが、FXの取引をするときには数少ないファンダメンタルズ分析の方法として知っておくべきでしょう。

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